2018年2月23日金曜日

知恩院

~国宝御影堂の復活まであと少し~

『円山公園』奥の緑地帯を北上していると、まもなく『知恩院』が見えてきましたが。。。



正面の三門からではなく南側の車が入ってくる道から来てしまったため、まず最初に目に飛び込んだのがクレーン車と工事中のバリケードに、「大修理」と書かれた垂れ幕なんかだったので、いきなりちょっとテンションが落ちました。(´・ω・`; )



平面積では日本で5番目に大きい寺院建築で国宝指定されている「御影堂(みえいどう)が大修理中となっていました。写真を観ると中々立派な建物だけに観たかったですね。(´・ω・` )

この大修理は8年という長期間に及ぶものですが、ただ既に2012年から行われていて、いよいよ来年末竣工予定とのことです。


京都には多くの寺社仏閣があり、当然のことながらどこかしらはメンテナンス工事を行っておりますし、それこそ『平等院鳳凰堂』だって2012年~2014年まで修理工事を行っていました。

今回の旅行では京都市内のあらゆる所を観光しようと思っているので、当然どこかは工事中でちゃんと観ることが出きないこともあるのは仕方のないことで、これも運命っちゃあ運命ではありますね。( ̄_ ̄;)

ただし今回の旅行では、一番行きたかった所であり、一番行くのに大変な所が工事中という不運にも見舞われてしまいます。OTL

その模様は大分先になりそうですが。(ーωー;)



ところで今回のおいらは修理中で見れないのはそれはそれで仕方がないと割り切ってはいましたが、ただ通常の2~4泊程度の観光旅行で、わざわざ厳選して訪れた所がいざ行ってみたら工事中で満足に見れなかったらがっかりですよねぇ。(´・ω・` )

まぁそれ位の短い観光なら、行く予定の所が問題ないか事前にちゃんと調べておけっていう話でもありますが、ただ今回の旅行で工事中だった所で自前のHP等を持っていなかったり、情報を公開していないか、どこかにあるのかも知れないけれど見つからなかった所が結構ありますから自力の限界もあるんですよね。


そういう情報をまとめたサイトなんかがあると便利だと思うんですけどね。ちょっと調べてみた所、↓のサイトで ”只今修理中、工事中の寺社と美術館、博物館”の情報を観ることが出来ます。

https://www.kyoto-sekaiisan.com/html/yukumae/syuri.html

2018年6月現在、掲載されているのが。。。

『知恩院』『清水寺』『仁和寺』『延暦寺』『京都市美術館」

だけです。

おいらが一番行きたかった所も含めて工事中だった所はこんなもんじゃなかったので(終了してる所もあるかもしれませんが)、本当に超メジャースポットの情報しか公開していないんでしょうね。

もちろん下手にそんなサイトを作って観光客が減ってしまうのも嫌かもしれませんが、一考の余地ありじゃないですかねぇ?


長々とグチになってしまっていますが、仕事柄クレームにつながりかねない問題でもあったので、ちょっと問題提起してみました。( ̄ー ̄ )





では気を取り直してまず朱印所にて御朱印を頂いた後、『知恩院』の観光スタート!(*'A`*)ノ







結構工事エリアが広くて、境内で散策出来るスペースは本当にあんま無いんだけど、とりあえずこちらは「阿弥陀堂」です。





こちらの武家門の先が有料施設の「集会堂(しゅうえどう)になっていて、ここで「方丈庭園」も一緒に見学が出来ます。


「御影堂」修理の間は「集会堂」にて法然上人のご尊像をお祀りしているため、一時的に「法然上人御堂(ほうねんしょうにんみどう)と名を改めて本堂の役割を果たしています。



ちなみに『知恩院』には「知恩院の七不思議」というものがあります。

鴬張りの廊下(うぐいすばりのろうか)
白木の棺(しらきのひつぎ)
忘れ傘(わすれがさ)
抜け雀(ぬけすずめ)
三方正面真向の猫(さんぽうしょうめんまむきのねこ)
大杓子(おおしゃくし)
瓜生石(うりゅうせき)


「白木の棺」三門楼上にあり特別公開の時しか観れず、「忘れ傘」「御影堂」の軒裏にあるため現在は非公開となっていて、「瓜生石」のみ『知恩院』の外の交差点にあるため普通に観ることが出来ます。



そして残りの4つは方丈」で観ることが出来ますが、「大杓子」は入口の天井の梁に置かれているので見逃してしまっていますね。

長さ2.5メートル、重さ約30キロの巨大な杓子ですが、かの三好清海入道が持って暴れ回ったという伝説が残されています。



「鴬張りの廊下」は踏むと”ケキョケキョ”と鶯の鳴き声の様な音が出る廊下で、『二条城』を始めあちこちにあります。『知恩院』のはうろ覚えですが、あまり鳴らなかった記憶が。

「抜け雀」は襖に書かれた雀の絵が、あまりにも上手に描かれていたため生命を受けて飛び去ってしまったという伝説があり、落語なんかでも有名な演目としてあります。

「抜け雀」も他でもいくつか見ましたが『知恩院』の物が最も有名で、確かに他と比べてクオリティが桁違いの出来だった記憶があります。


「三方正面真向の猫」はどの角度から見ても見ている人をまっすぐに睨む不思議な猫の絵です。実際今『知恩院』のHPに掲載されている絵を見ているのですが、モニターをどの角度にしても睨まれるんですよね。(=´◉◞ω◟◉`=

興味のある方試してみてください。↓

http://www.chion-in.or.jp/04_meiho/fus/san.html


ちなみに「抜け雀」「三方正面真向の猫」は、どちらも狩野信政(かのうのぶまさ)の作です。


当然「集会堂」の中は撮影禁止なのですが、おそらく「庭園」の方は大丈夫だったんですよね?まだ勝手がつかめずここの写真は撮っていませんが、小堀遠州の高弟の僧玉淵(ぎょくしん)によって作庭されたと伝えられる「池泉回遊式庭園(ちせんかいゆうしきていえん)です。

玉淵『桂離宮』『銀閣寺』にも携わったと伝えられているだけあって、非常に美しい庭園でした。 (*´∀`*)



「庭園」を抜けると『知恩院』の裏側に出ますがそこは墓地。何か今日はお墓ばっかりだ(--;)

え~じぇんとHolyはんもうかりまっか?

墓地墓地でんな~




ちなみにこちらの一際目立つ大きなお墓は、二代将軍徳川秀忠の娘千姫(せんひめ)のお墓です。





「千姫のお墓」の先に濡髪大明神(ぬれがみだいみょうじん)を祀るお社があります。

濡髪大明神は元々この地に住んでいた白狐でしたが、「御影堂」が建設されたために住処を失い、不憫に思った僧が人間の子供の姿に化けた狐のために寝ぐらを作ってあげた所、狐はお礼に『知恩院』を火災から守ることを誓ったという伝説があります。乀^`・´^/コンコン

ちなみに火災から守る証拠として狐が「御影堂」の軒下に傘を置いていき、これが「知恩院の七不思議」の一つ「忘れ傘」となりました。

濡髪大明神は後に縁結びの神様として崇められる様になりましたが、何気に現在11/25までの期間限定の濡髪大明神の御朱印がかわいらしくて結構欲しかったです。(。´З`)





こちらは「蓮華堂」です。





こちらは『知恩院』の開祖法然上人の遺骨が眠る「御廟(ごびょう)です。





勢至菩薩(せいしぼさつ)を本尊とする「勢至堂(せいしどう)法然上人がここで念仏の教えを広めていた所で『知恩院』発祥の地となっています。

春は桜、夏は紫陽花、秋は紅葉がきれいな所ですね。





時代劇のロケにも使われるらしい中々良い雰囲気の石段を下って行きます。

今回は庭園から裏側に出たルートを回ってきているので上らずにすみましたが、普通に境内から「御廟」を目指す場合はここを上り下りするんですね

もし最初に「御廟」を観てからその後で「方丈庭園」に行こうと計画していたら、ちょっと無駄ルートになってしまうので拝観の際は注意ですね。





階段の麓には法然上人の像があります。







階段を降りて境内に戻ってきた先に「経蔵」がありますが、ここも微妙に工事の煽りを受けてしまってちゃんとは観れませんでした。(´・ω・` )






池を渡った先に「納骨堂」があります。





こちらは「宝沸殿」です。ちなみに今回おいらは宝沸殿」の右側にある道から入ってきたので、これで1周してきたことになります。





「宝沸殿」の裏道を進んだ所に「大鐘楼」があります。
『知恩院』鐘楼は、高さ3.3メートル、直径2.8メートル、重さ約70トンで国内最大級の釣鐘で、除夜の鐘は京都の冬の風物詩となっています。



これにて『知恩院』の境内散策は終了しましたが、やっぱり工事の影響でわちゃわちゃしていてあまりちゃんと楽しめなかったのは残念でした。
(´・ω・` )

工事が終わったら、また改めて来たいですね。





とは言えこれでまだ『知恩院』の拝観が終わったわけではなく、「女坂」を下って次の場所へ向かいます。






「女坂」を下った所にようやく『知恩院』名物の巨大な「三門」がお目見えです。

「三門」は国宝指定になっていて、現存の木造建築としては高さ24メートルを誇る最大級の二重門です。

『知恩院』では「山門」ではなく「三門」と書きます。これは「空門(そらもん)「無相門(むそうもん)「無願門(むがんもん)という、悟りに通ずる三つの解脱の境地を表す門(三解脱門(さんげだつもん))を意味しています。



その「三門」の脇に「方丈庭園」との共通券で入れる「友禅苑(ゆうぜんえん)があります。




「友禅苑」友禅染の始祖宮崎友禅生誕300年を記念して昭和29年に改修造園された庭園です。 





宮崎友禅像です。後ろの松も良い枝ぶりです。




入口から入ってすぐ正面にある池の中央にある観音菩薩銅像は、高村光雲(たかむらこううん)によって作られたと言われています。高村光雲は東京っ子的には上野の西郷さんの像を作った人っていう印象ですね。





こちらは「禹門(うもん)という立身出世の開門で登竜門と同じ意味になります。






裏千家ゆかりの茶室「華麓庵(かろくあん)です。







こちらの茶室は「白寿庵(はくじゅあん)と言います。








「友禅苑」の奥にある枯山水の庭園はさすがですね、見応えがあります。(人*´∀`)





「友禅苑」から見える「三門」ですが、やっぱりデッカいですね~。
 (*´・д`)



友禅染茶室枯山水の庭園等々、色々な京都の芸術が楽しめる名園でした。


『知恩院』に来た際には「方丈庭園」共々、ぜひとも観てもらいたいものですが、紅葉の季節なんかは色鮮やかで更に良さそうですね。






しっかり「友禅苑」を堪能して『知恩院』を後にします。






最後に「三門」を正面から。
パシャッ Σp[【◎】]qゝω・*)


やっぱり次に来た時にはちゃんと「三門」から入って、この先にある「男坂」を上って境内に向かうべきですね。

ちなみに『知恩院』「男坂」は、映画「ラストサムライ」のロケ地としても使用されました。(。・∀・)ノ゙バイバ~イ






『知恩院』の御朱印>



頂いた御朱印は法然上人のものですが、他に勢至菩薩御詠歌があり、また現在は期間限定で濡髪大明神の貼付用の物もあります。乀^`・´^/コンコン




『知恩院』

開門時間・9:00~16:30
拝観料・300円(友禅苑)
    400円(方丈庭園)
    500円(共通券)
宗派・浄土宗
ご利益・恋愛縁結び
交通アクセス
 地下鉄『東山駅』から徒歩8分
 京阪『祇園四条駅』から徒歩10分
 阪急『河原町』から徒歩15分
 バス『知恩院前』から徒歩5分
 バス『知恩院三門前』から徒歩すぐ

HP・http://www.chion-in.or.jp/index.php

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