2018年2月22日木曜日

宇治上神社

~幻想的な空間にある世界一小さい世界遺産~

『宇治神社』をちょっと奥へ行った所に世界遺産『宇治上神社(うじがみじんじゃ)があります。





『宇治上神社』『宇治神社』と二社一体となっていて、祭神も『宇治神社』と同じく菟道稚郎子(うじのわきのいらつこ)ですが、『宇治上神社』では他にも父の応神天皇と兄の仁徳天皇も祀られています。

この3人のエピソード諸々に関しては『宇治神社』の時に触れていますので今回は割愛します。興味のある方はこちらをどーぞ↓

https://queseraseraagentholy.blogspot.com/2018/02/blog-post_93.html



『宇治上神社』の入口はいわゆる神社の感じとは違ってお寺の山門の様な造りになっていて、他の神社と比べてちょっと雰囲気が違います。






さて中に入ってみましたが『宇治上神社』の境内は非常にこじんまりとしていて、世界一小さい世界遺産なんて呼ばれているようです。







上の写真の右側にある社務所で御朱印を頂きました。ここでも色々なグッズが売ってましたが、『宇治上神社』でも『宇治神社』とは別バージョンの「うさぎおみくじ」がありました。⌒(•ㅅ•)⌒



『宇治上神社』「本殿」「拝殿」が国宝となっています。





こちらが入ってすぐ正面にある「拝殿」です。

1枚目に「本殿」って書かれてて紛らわしいですが、これはこっちに本殿があるよっていう案内板ですね。







そしてこちらが「拝殿」のすぐ奥にある「本殿」です。




え~実はですね。おいら『宇治上神社』の境内に入った瞬間に

あっ!?ここ今回の旅のベスト1だ!!

って思ってしまったくらいに一発で気に入ってしまったんですね。まさに一目ぼれってヤツです。゜.+.(♥´ω`♥)゜+.゜ 

まだ3日目だってのに随分と気が早い話ですが、こうして今振り返ってみてもやっぱり『宇治上神社』が今回の旅の1位でしたね。(*´Д`)



建築の知識が全く無いヤツがにわか知識総動員で説明しますと。

まず「拝殿」ですが寝殿造になってるんですね。これが普通の神社よりも優美な雰囲気を醸し出しています。

次いで屋根が「本殿」「拝殿」共に非常に優雅な造りになっていますが、ひのきの樹皮を用いた檜皮葺(ひわだふき)という日本独自の伝統的手法で、平安時代以降は最も格式の高い技法となっていて、『出雲大社』、『厳島神社』、『清水寺』、『善光寺』など数えるほどしか利用されておりません。

他にはおいらの写真だと分かりにくいですが、「拝殿」の両端の所が更にへの字型の軒先になっているのですが、これは縋破風(すがるはふ)という珍しいもので、これも独特の美しさを演出しています。


そして周りが鬱蒼とした緑で囲まれているというのも厳かというか幻想的、神秘的なムードを醸し出していてまさに聖地に来た!って感じにさせてくれるんですよね。



実際京都には数多くの寺社仏閣がありますが、その中で何故に『宇治上神社』世界遺産に認定されたかと言いますと。

分かりやすい所では「本殿」が1060年代建立の世界最古の現存する神社建築だからという歴史的なことがあります。

そして建物だけではなく後ろの木々の景観、境内も全て含めて「世界文化遺産指定区域」となっています。



他にも興味深い所はあります。




「拝殿」の前に2つの小さな砂山があります。これは「清め砂」で他の神社でもたまに見掛けましたが、通常は神様が降りてくる依代(よりしろ)を表現しています。

しかし『宇治上神社』「清め砂」は1年間盛られ続けて、お正月やお祭りの日など特別な日に境内に撒き散らしてお清めしています。






こちらは「宇治七名水」の中で唯一現存している「桐原水(きりはらすい)です。

水を汲むのは自由ですが、あくまで手水としてお清めするためのもので、飲む場合は一度沸かさないといけないそうです。

水そのものよりもこの建物がまた特別な雰囲気を醸し出していて、RPGで飲むとHPとMPが全回復する聖水を思わせるんですよねw






樹齢330年のご神木「ケヤキの木」です。





こちらの石は、元々お社があった「社跡」の標です。今は無くともお社があった神聖な場所なので人が踏んだりしないように大きな石を置いて敬うというのが、昔からの日本の習わしだそうです。





なんでおいらが『宇治上神社』に魅かれたかというと、建物の立派さというのもあるでしょうがそれだけでなく、境内から景色まで含めて全てがまるで古代大和の雰囲気をそのまま残している感じが古代史好きの自分にはたまらないというのと、現実離れした空間から来る神秘性なんてのもあるんでしょうね。



世界遺産になってしまったからか『平等院』とセットで『宇治神社』共々来る人が多いからか、狭い境内でもそこそこの人が来てました。しかし世界遺産になる前はおそらくほとんど人が来ない静かな所だったんじゃないでしょうか。

そして世界遺産になって知名度が上がってしまった弊害か、昨年2017年10月に「拝殿」に謎の液体(油?)が撒かれるという事件があったそうです。マジで許せませんね(#゚Д゚)万死に値する


実際今回色々な所を訪れてみて思ったのは、そこの寺社にとっては宝物といってもいいような歴史的にも重要な施設や物品の多くが特に見張りも無く無防備に晒されていたことでした。

昨日訪れた『石峰寺』五百羅漢を始め、実際に壊されたり、盗まれたり、ひどいのになると火災にまで逢った所もありましたし、かといって防犯するにも現実的に限界はあります。

日本はこれから益々観光産業に力を入れていくことになるでしょうが何とかしたい課題ですし、今後おいらもそこに絡んでいく様にしたい所ですね。





『宇治上神社』の御朱印>









『宇治上神社』

参拝時間・9:00~16:30
祭神・菟道稚郎子、応神天皇、仁徳天皇
ご利益・学業成就、勝負運、病気平癒、縁結び、安産祈願、商売繁盛
交通アクセス・
 JR『宇治駅』から徒歩20分
 京阪『宇治駅』から徒歩10分
 京阪バス『京阪宇治停留所』から徒歩10分

HP・http://www.pref.kyoto.jp/isan/ujigami.html

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