『伏見稲荷大社』の『奥の院』からまた新たに鳥居の道へ。ここから『稲荷山(いなりやま)』です。
しばらく歩いた所で鳥居の道が途切れ、左側には何やら御神木が。
「奇妙大明神(きみょうだいみょうじん)」という御神木で、写真では分かりにくいですが根っこが持ち上がって輪っか状になっていることから「根上がり松(ねあがりまつ)」と呼ばれているそうです。
この輪っかを潜ると足腰の病いに効くとか(そこから膝松さんとも呼ばれているとか)、根上がり→値上がりから給料の値上げを願うなどのパワースポットとなっているようです。
ただしほんの数年前にはまだちゃんとした木として生えていた様ですが、当時の写真を見ると大分損傷が激しい痛々しい姿が散見され、どうやら2~3年前くらいの間に切り倒されてしまって、現在では切株を祀るという形になっているようです(´・ω・`)
「奇妙大明神」の反対側に山道があり、そこを5分ほど登って行った所に『伏見神宝神社(ふしみかんだからじんじゃ)」があります。
『伏見神宝神社』は『伏見稲荷大社』の末社ではなく、独立した神社の様です。そう言えば鳥居も赤くない石のものですしね。
祭神は天照大御神(あまてらすおおみかみ)で、この「神宝」というのは「先代旧事本紀(せんだいくじほんぎ)」にて櫛玉饒速日命(くしたまにぎはやひのみこと)が大和の地に降りた際に、天照大御神から賜った十種の神宝(とくさのかんだから)のことを指すとのことです。
この神宝は
・澳都鏡(おきつかがみ)
・辺都鏡(へつかがみ)
・八握剣(やつかのつるぎ)
・生玉(いくたま)
・死反玉(まががえしのたま)
・足玉(たるたま)
・道返玉(ちがえしのたま)
・蛇比礼(へびのひれ)
・蜂比礼(はちのひれ)
・品物比礼(くさぐさのひれ)
の十種からなります。
天皇家の権力の象徴でもある「三種の神器(さんしゅのしんき)」が
・八咫鏡(やたのかがみ)
・草薙剣(くさなぎのつるぎ)
・八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)
と鏡、剣、玉ですので、古代日本においてこの3つの宝は非常に重要な意味を持っていたのです。
そして後に出て来た比礼というのは、古代の女性が正装する時に肩に掛ける薄くて細長い布のことです。(領巾とも書きます)
イメージとしては、コント赤信号の渡辺リーダーが「またせたな~」のコントをやる時に肩から掛けている長いマフラーみたいな感じのものです(ひでェ例えだなw)
昔から比礼を振ると災いを払う呪力が生まれると信じられていたそうです。
狛犬ではなく珍しい狛龍がお出迎え。
『伏見神宝神社』は『かぐや姫』の縁の地とのことで、タケノコ石なるものが祀られています。鳥居が竹というのも面白い (*´∇`*) 周りも竹林に囲まれているので、確かに『竹取物語』の雰囲気はありますね。
かぐや姫の絵馬なんかも売っていました。
稲荷山自体の力に加えて、多くの歴史的な謂れもあって知る人ぞ知る強力なパワースポットみたいです。
『伏見稲荷大社』の末社ではないことから特に紹介されていないせいか、みんなここはスルーして千本鳥居の道をそのまま進んでしまっていたので、それまで喧噪に包まれていた反動もあって非常に静かで厳かな空気の落ち着いた神社でした。
参拝も済み再び鳥居の道へ合流。
ちょっとだけ人が空いてました。
本当は今回「稲荷山」の登山をまとめて書く予定でしたが、『伏見神宝神社』が独立した神社だったことが分かったので、今日はこれでおしまいにします。
それでは次回は「稲荷山」登山の様子を書いていきますが、もしかしたらまた1記事にならず独立になるかもしれないですね。
<『伏見神宝神社』の御朱印>
『伏見神宝神社』
祭神・天照大御神
ご利益・病気平癒
交通アクセス
JR「稲荷駅」から徒歩15分
京阪本線「伏見稲荷駅」から徒歩15分
HP・https://kanko.city.kyoto.lg.jp/detail.php?InforKindCode=1&ManageCode=1000413
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