2018年2月24日土曜日

月読神社

~ひっそり隠れた月の神様に安産祈願~

『松尾大社』を出て右へ進み、普通の住宅街を抜けて約8分の所に、『松尾大社』の境外摂社『月読神社(つきよみじんじゃ)があります。





『月読神社』の祭神はそのまま月読命(つくよみのみこと)で、伊弉諾神(いざなぎのみこと)黄泉の国から戻ってきて禊をして出来た三人の子供・通称三貴子(みはしらのうずのみこ)の1人で、姉が天照大神(あまてらすおおみかみ)、弟が素戔嗚尊(すさのおのみこと)という日本の神様の中の超VIPです。

また姉の天照大神が太陽神であるのに対して、月読命はまぁこれも名前通りですが月の神様になります。


それだけの重要な神様でありながら、姉弟の2人と比べてあまりエピソードも無ければ、祀っている神社も『伊勢神宮』の内宮の『月読宮(つきよみのみや)』とか山形県の出羽三山の『月山神社(がっさんじんじゃ)』くらいしかパッと浮かばないだけに、そのものズバリの『月読神社』ってのは中々に凄いな~と思いますね。

それも前回の記事で書いたような最重要神社でもある『松尾大社』の境外摂社ですからねえ。ここも結構重要な神社だったんじゃ?と想像してしまいますが、実際『月読神社』の始まりは487年と言われていて、日本最古の神社と言われている『松尾大社』が出来た701年よりも遥か昔です。

あくまで月読命桂川近くの祠なんかで祀っていただけで、現在地にデーン!と構える様になったのが『松尾大社』から遅れて856年のことになります。


そんな『月読神社』『松尾大社』の摂社になったのは1877年(明治10年)ですが、代々禰宜(ねぎ)を世襲していた松室氏(まつむろし)秦氏の支配を受けて『松尾大社』に奉仕していたのでそのつながりですかね。

それまでは独立した神社として正二位の神階を授かったり、名神大社に列するなど重要な神社という位置づけではあったようですが、その一方ですぐ近くにある『松尾大社』の陰に隠れる形にはなっていたようです。






さてそんな歴史ある神社にいよいよ入りますが、「楼門」は歴史を感じさせる立派な造りで期待が高まります。(0゚・∀・) ワクワク







んッ!?思いの外、境内は狭いぞ。






これが「本殿」ちっちゃ!

まぁそう思ってしまうのは『月読神社』について調べた後だからであって、ここの歴史的背景を踏まえるともう少し大きな規模のものを想像しがちですが、実際この時思ったのは鳥居楼門が立派なわりにはこじんまりとした神社だな、くらいの印象でした。



でも個人的にはこの山に囲まれた静かな感じが結構心地よく、神社を出るとすぐ住宅地というのが不思議なくらいの別世界感があって、近所に住んでいたら毎日散歩に訪れてぼ~っとしていたい感じの所です。

何か宮崎アニメとかに出てきそうな雰囲気もあって、さっき行った『松尾大社』も良かったですが、こっちの方がより好きな神社ですね。

このひっそりと隠れている感じが、まさに月の神様月読命の神社って感じなんですよね。(*´∀`*)



『月読神社』の境内は狭いながらも色々と興味深いものがありまして。






こちらは「舞殿」ではなく「祈祷殿」です。






こちらは月読命を崇敬していた聖徳太子の霊を祀った「聖徳太子社」だそうです。

聖徳太子の側近に秦河勝(はたのかわかつ)という秦氏の人がいたから、そのつながりで聖徳太子が祀られているというのは何となく分かるのですが、聖徳太子月読命の関係ってのが聞いたことが無いというか、何か不思議な感じがします。(´・~・`)

月読聖徳太子もどっちも謎が多いとか、表舞台にあまり姿を見せないとか、何か似てる感じはしますけどね。(・3・)





こちらは「御船社(おふねしゃ)『月読神社』『松尾大社』の末社に属していて、祭神に天鳥舟命(あめのとりふねのみこと)を祀っています。

天鳥舟命は水上交通の守護神でイザナギイザナミの子供なので、月読命の兄or姉に当たる神様ですね。

『松尾大社』で毎年10月3日に行われる「神幸祭(しんこうさい)の時には、ここで渡御の安全祈願祭が行われます。






「願掛け陰陽石(がんかけいんようせき)左右の石を撫でて祈願すると、願いが叶うと言われています。






穢の池(かいわいのいけ)とそこから流れる穢の水」、読んで字の如く穢れを解く霊水ですが、あくまで手水用なので飲むことは出来ません。








『月読神社』で一番有名なのが、この三本の木が寄り添いあってる「むすびの木」と通称”安産石”こと「月延石(つきのべいし)です。

神宮皇后(じんぐうこうごう)応神天皇(おうじんてんのう)を産む際に、この石で腹を撫でたことによって安産したことから、安産の神、妊婦の守護神などと言われています。

石は社務所で頂いたものが奉納されていますが、「元気な赤ちゃんが生まれますように」とのお母さんたちの願いがそれぞれ記されています。

「むすびの木」もお父さんとお母さんと子供が寄り添いあってるのかな?って思うと中々ぐっときますね。(`;ω;´) b





ここから更に約10分の所に、通称『鈴虫寺』こと『華厳寺(けごんじ)があってそこまで足を延ばすか迷いましたが、あくまで今日は嵐山がメインなのでひとまずここまでにしておきました。


『華厳寺』の更に先には通称『苔寺』こと『西芳寺(さいほうじ)という今回トップクラスに行きたかった所があって、そこは事前予約制だから今回は無理なため、『華厳寺』は改めて『西芳寺』に来た時に一緒に回ろうと思いました。


ただ結果的に今回の旅で西芳寺』には行けてないんですね。(´・ω・`)

理由は色々とありますがその中の一つに、この日中途半端に西芳寺』周辺を観てしまったため、セットで回れる所があまり無くなってしまったというのもあります。



西芳寺』の比較的近くに『桂離宮(かつらりきゅう)があるのでここをセットで観れればまだ良かったのですが、ここも事前予約制で残念ながら定員オーバーで今回の旅では行くことが出来ませんでした。


早い話が行き当たりばったりの旅の弊害がいきなり出てしまった感じです。(--;)

変に『松尾大社』なんかに寄らないで今日は完全に嵐山観光に専念しておいて、後日改めて『松尾大社』周辺の観光をするべきでした。


しかも『松尾大社』の時に書いたように、何故かこの後『梅宮大社』をスルーして『月読神社』の後でいきなり嵐山に行ってしまいましたし、この日の自分の行動は謎いですね。(^^;)



まぁ今度2~4泊程度の京都旅行をすることがあったら、間違いなく『桂離宮』『西芳寺』『松尾大社』『梅宮大社』+αというルートの観光をすると思います。




『月読神社』の御朱印>



※貼るタイプの御朱印を頂きました。






『月読神社』

開門時間・9:00~17:00
祭神・月読命
御利益・安産守護、子授け、縁結び、航海安全、五穀豊穣
交通アクセス・
 阪急『松尾大社駅』から徒歩6分
 バス『松尾大社前』から徒歩6分

HP・http://www.matsunoo.or.jp/tukiyomi/index/

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